2012年03月27日

鉄の骨


鉄の骨 (講談社文庫) [文庫] / 池井戸 潤 (著); 講談社 (刊)

鉄の骨 (講談社文庫) [文庫] / 池井戸 潤 (著); 講談社 (刊)



 akkです。


 下町ロケットで直木賞取られた、池井戸潤作品です。
 初読みです。
 この作品は吉川英治文学新人賞取ってんですね。すげ

 いやぁ〜〜〜、面白かった!
 建築業界の談合をめぐる、骨太社会派エンタテイメント小説ってトコでしょうか。
 社会派って読みにくいんだよね。
 難しいし重いし。(偏見)
 でもでも、談合なんていう重ーいテーマを扱ってるのに、実に読みやすかった。
 ハラハラするしテンポいいし、登場人物達も魅力的。
 読むの止められない!って感じ。

 本格社会派小説(そんなジャンルあるのか)好きの人にしたら軽すぎるのかもしれないけど、すごく良かったっす。
 談合が何故なくならないのか、そのそれぞれの理屈も分かりやすかった。
 
 ところでこの本、最初は 『走れ平太』 ってタイトルにしようとしてたとか。
 よくぞ止めた、編集者(笑)
 





 以下、ネタバレあり!!













 三橋さんが哀しかったね。
 三橋さんの語りは平太と話すってのがほとんどだったから、すっかり談合がなくなればイイと思ってるけどしがらみから抜けられない苦しい人ってイメージが着いちゃって。
 お金の為に談合してる人に見えなくて。
 でもあの三橋氏の姿ってのは、まだピュアだった頃仲良くしてた人の息子には、やっぱり一番キレイなトコだけ見せたかったって事なんだろうな。
 ホントは汚い気持ちもあったのかな。
 しぶしぶ腰を上げて調整に乗り出したのに、尾形に裏切られ逮捕までされちゃって、可愛そうに。
 哀れな人だヨ。


 そして尾形。
 うーーーーーん、どうなんだい。
 内部告発したのは偉いかもしれんけど、それも談合なくすためじゃなくて、単に自社の利益の為だったワケでしょ。
 しかもあんな形で出し抜いて…
 いやしかし元々談合しなきゃ、一松が落とせてた案件だったわけだし。
 それを「談合しません」って言っちゃうと、その仕組みのままでは干されてしまうから、内部告発でその仕組み自体をぶっ壊して、かつ入札も取るって事か。
 ひょー、まさに生き馬の目を抜くってやつぅ?!
 尾形、切れ者ぉ〜。

 しかしいつからそのつもりで?
 最初の競馬場から?
 だとしたらオトナって怖すぎぃ (>_<)

 やっぱ正々堂々勝負してないと、いつ裏かかれるか分かんない、そういう危うさがあるって事かしらん。
 ま、実際の権力社会ではああ上手くいかないんだろうけど。
 多分もっとえげつなくて、殺されちゃうよぉ。(妄想過多?)


 萌ちゃんの絡みは特に何も…(笑)
 あ、でも園田のお母ちゃんはステキでした。
 平太のお母さんも。
 女性がなかなかステキに描かれてますなぁ。


 池井戸作品、他のも読みたいぜ!!

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2012年03月22日

アイデア・ブック2(トゥーボ)

アイデア・ブック2(トゥーボ) [単行本(ソフトカバー)] / フレドリック・へレーン, テオ・へレーン (著); ダイヤモンド社 (刊)

アイデア・ブック2(トゥーボ) [単行本(ソフトカバー)] / フレドリック・へレーン, テオ...

著者: フレドリック・ヘレーン テオ・ヘレーン
発行者: ダイヤモンド社


kato(s)です。


さらっと読めます。えーと、2時間もあれば十分です。

オトナの生活が長いと忘れてしまう自由な発想…

それを本書に登場するコドモたちから学んでしまおうという内容です。


色んなエピソードを通して、子供たちが何気なくとっている行動、

何気なく発している言葉に、オトナが忘れてしまっているアイデア…

発想の元ネタが隠れているんだよと教えてくれます。


自分もやっぱりオトナな大人なので、子供たちのように何のしがらみもなく、

はじらいもなくw なかなか自由奔放になれないのですが…

この本を読むと 「そうだ!もっと子供目線での自由な発想をしなきゃダメだ。

もっと自分を素直に表現して行こう!」 と… ちょっぴり勇気づけられる!


時間が経つとだんだんそういう気持ちが薄くなってくるので、

いつも近くに置いておき、ちょくちょく読み返すべんきなんだろなと思った。


この本、実は前作の方が評価が高いらしい。

らしい…というのは、前作を読んでないからなんだけど、

本を借りた際に、一作目ではなく何故だか二作目がやってきたからw

まぁ、二作目でも、かなりいい刺激を受けたので全然いいんだけど。


他の人のレビューでは二作目は、良くあるエピソード集にすぎないという

意見が多いけど、一作目はいかに発想するかという、発想の訓練に役立つ

内容になっているようです。秀作と評価されてるので…気になるな。

スウェーデン式 アイデア・ブック [単行本] / フレドリック・ヘレーン (著); ダイヤモンド社 (刊)
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posted by kato(s) at 02:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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2012年03月21日

ユリゴコロ

ユリゴコロ [単行本] / 沼田 まほかる (著); 双葉社 (刊)


ユリゴコロ [単行本] / 沼田 まほかる (著); 双葉社 (刊)



 akkです。

 いやー、オモロかった。
 細かく考えれば、ちょいちょいツッコミ所はありそうなんですが、読んでる間ほとんど気にならなかった。
 ぐいぐいでしたよ。
 楽しかった。
 小説なんだから、それでイイじゃない!!


 『9月〜』 を読んだ感じから、もっと凄惨でリアルな描写があるかと思っていたのですが。
 なんだかイイ具合にオブラートに包まれてたんじゃないでしょうか。
 
 救いもあると思うし。

 かなり楽しませていただきました。

 
 あ、ジャケのフォント変わってるなーと思ったら、鈴木成一デザイン室。
 話題作にはもう絶対、鈴木成一デザイン室なのかちら。むふ






 以下、ネタバレあり!!!!






















 まーさーかー!!!
 細谷さんが…
 なんか勝手に太ったチャキチャキの中年のおばちゃんを想像していたので、全くイメージも結びつかず。
 最後の最後のその時まで、全く予想もしてませんでした。
 そう、『ユリゴコロ』 の手記とイメージが合わないんだよ。
 彼女は本当に、1回死んだんだね。
 だから人との付き合い方も、話し方も働く姿勢も何もかも、全然前とは違うんだよね。
 それとアレかなー、亮ちゃんのそばに居るっていうのも、大きかったのかなぁ。
 あの場所だからこそ、安定してたのかもしれないね。

 そしてやっぱり昔と変わってない部分もあって、多分塩見(だっけ?)を殺した事に後悔も恐怖も興奮も罪悪感も、何も感じてないと思う。
 まぁそれがないと、亮ちゃんと千絵は一緒になれないし。
 何故バレんのだ?
 という問いは愚問でございましょう。


 最後、お父ちゃんとどこへ行ったんでしょう。
 荷物もほとんど持たずに、思い出だけを乗せて、二人っきりで車で。
 末期癌なんて多分そんな甘くないけど、すごく苦しんでたら、彼女が殺してあげるのかもしれませんな。
 あるいは一緒に死ぬのか…
 フェイドアウト的ひっそりとした退場でしたな。
 



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2012年03月12日

幸せまねき

幸せまねき (小学館文庫) [文庫] / 黒野 伸一 (著); 小学館 (刊)

幸せまねき (小学館文庫) [文庫] / 黒野 伸一 (著); 小学館 (刊)





 akkです。



 優しい話でした。

 中山家の色々が、ママ、パパ、穣(娘)、翔(息子)、タロウ(犬)、ミケ(猫)、啓二(穣の彼)視点を織り交ぜて描かれています。
 翔は学校でイジメられ、ママはテニスのコーチと不倫、穣は啓二との恋に夢中で部活もやめて初Hに向けて悶々中。
 パパは家庭に無関心だし、平凡で平和ながら結構崩壊寸前?な中山家。
 みんなどんどんバラバラな方向に行っちゃいそうなのを引きとめたのは、結局タロウ(とミケ)だったわけね。
 
 犬猫の語り部分があるのに、それはあんまり気にならない。
 というか、あーそんな風に考えてそう、ってニマッとしちゃう感じでした。

 それにしても一度でいいから、猫の集会を見てみたい。
 噂ではそういうのあるって聞くけど、実際見た事ないもんなー。
 やっぱ夜中なのかなー。
 でも夜中ににゃーの集団見ちゃったら、ちょっと怖いかも…?



 以下、ネタバレあり!!








 いやー、ママのその不倫っぷりはどうかと思ったけど、でもやってくれましたな。
 優れすぎている運動能力、素人なのに素人じゃありえないパンチでやっつけちゃうなんて、イケすぎでしょー。
 
 翔も頑張りましたな。
 現実には、イジメられっ子が本気で刃向った時、必ずしもイジメっ子があんな風にビビッってくれるとは限らないんだろうけど。
 せめてお話の中くらい、ね。

 そして可愛そうに坂本家ってば、呪われた家になっちゃって。
 居られなくなって引っ越したのは気の毒だし、坂本君はボスとしての威厳も失っちゃったみたいだけど。
 でも引越際、翔が声をかけたあのシーンのお陰で、坂本君にも明るい未来が垣間見えました。
 そういう意味でも、すごく優しい話だったなぁ、と。

 まぁタロウが半身不随(?)なのにすごく明るいトコとか、変な動物愛護団体から苦情が起きそうな危うさはありますが。
 動物の本当の気持ちは想像するしかない(通じ合う事はできる)から。
 私はアレはアレでイイと思いますた。


 うぅ、やっぱ犬か猫、飼いたいなぁ…(そういう話?)


 
 

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2012年03月08日

世界の終わり、あるいは始まり

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫) [文庫] / 歌野 晶午 (著); 角川書店 (刊)

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫) [文庫] / 歌野 晶午 (著); 角川書店 (刊)





 akkです。







 えぇぇぇぇぇ、そりゃないよ!!!
 というのが感想ですな。

 以上。


 というのもアレなんでね。



 以下、超ネタバレあり!!!!!







 




 そうかー、そういう作りかー。
 ってコトですよ。

 結局最後まで真相分からんままっていう。
 そりゃないですぜ。

 小学校6年生が、小学校低学年の連続誘拐殺人事件にどう関わってるのか。
 部屋から被害者の親たちの名刺と、凶器と思しき拳銃、1件目の事件で使われたぽい夜光塗料、等々が見つかってはいるんだけど。
 主犯なのか。
 ホントに彼が4人の小さな子どもを殺したのか。
 気になるじゃん。
 知りたいじゃん。

 でも最後まで父ちゃんの想像だけで終わるんだよねぇ。

 作りが上手いから 『今度こそ真実か』 と何度も思わされ。
 さすがにディズニーランドのくだりはおかしかったけど。

 6年生が犯した(かもしれない)凶悪犯罪っていうテーマにそそられただけに、読後の 『そらないわー』 感は大きかった。
 何度も叫んじゃった(笑)

 何も分かってないし解決もしてないので、読後の爽快感はないんですが。
 消化不良感もあるんですが。
 読んでる間は楽しかった。
 特にしょっぱなの想像は緊張感たっぷりで、ぐいぐい読まされます。

 こういうのもあるんだなー、って感じでした。
 くそぅ、なんか悔しいぜぃ。 

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posted by akk at 11:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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2012年03月05日

草原からの使者―沙高樓綺譚

草原からの使者―沙高樓綺譚 (文春文庫) [文庫] / 浅田 次郎 (著); 文藝春秋 (刊)


草原からの使者―沙高樓綺譚 (文春文庫) [文庫] / 浅田 次郎 (著); 文藝春秋 (刊)





 akkです。

 沙高樓綺譚その2、でございます。
 ラグジュアリーで濃密で怪しい世界ですよ。ふふ
 その世界を堪能すべし、なのですよ。

 選ばれた語り部が語る、一夜限りの打ち明け話。
 語る人間は嘘や誇張を禁封じ真実のみを語る事、聞く人間はそれを決して外に漏らさぬ事。
 
 主人の語り口調がヨイですよね。
 女装の主人なんですが。
 お決まりの文句が、とてもヨイのですよ。
 アレでまず沙高樓の人間(そして読者も)は、ぐっと心を掴まれるよねぇ。
 そしてめくるめく、お話の世界へ。

 部屋も暗いし、これって百物語だよねぇ。
 まぁ語られる話は何も恐ろしいものばかりではなく、不思議な話、温かい話、ファンタジックな話と色々だけど。
 でもその場で聞いてたら、もう眩暈を覚えそうですな。
 うーん、一度呼ばれてみたいぞ、沙高樓。


 以下、ちょっとネタバレありかも!!!











 
 さて表題の 『草原からの使者』 は、なんとも不思議な話でしたな。
 ものすごい運命の話のはずなんだけど、不思議と爽やかだし。
 ハイセイコーの連勝が止まったのって、ホントにあの通りだったのかな。

 個人的には 『終身名誉会長』 はオモロかった。
 すごいねー、あんな大掛かりな仕掛け、ハメられてみたい。

 『宰相の器』 は何が何だかよく分からんかった。。。
 結局運命はどうで、どっちがどう抗ってたのやら。

 『星條旗よ永遠なれ』 ・・・・・・へぇ、そういう都市伝説(?)があるんだ。
 男の人は知ってるのかな。
 ぶっちゃけて言えば、退役軍人の猥談と下ネタジョークって感じなんだけど、まぁさすが浅田さん。
 品を失いませぬな。
 女性なら眉をひそめそうなテーマなのに、むしろ微笑ましい。
 私だけ?!
 中身がおっさんなのか?!
 いやいやいやいや、微笑ましい話のはず。


 と、これで全部かな。
 優雅な時間でしたよ。

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posted by akk at 12:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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